アメリカで日本式生活2005年09月01日 12:04

アメリカに住んでいるんだなあ、と実感するのは
白人ばかりが大勢集まっている場所に出かけた時で、
今日のように一日中家にいると外国にいることすら
忘れてしまいます。しかも今は日本のテレビ番組を
ネット回線を通じて視聴できるサービスがある
(以前はNHKしか観られなかった)ので、なおさら。
日本の昼のワイドショーをこちらの昼に見ていると、
一瞬日本にいるのかと錯覚してしまうこともあります。

こんなに力を抜いてどっぷりと日本的生活ができるのは、
やはり‘転勤族’としてアメリカに来ているから。
8年前、夫の留学についてアメリカに来た時は
自分自身も語学学校に通っていたので、気持ちは留学生。
もっともっと焦っていました。
アメリカになじまなくちゃいけない、アメリカ人の
友達を作ろう、日本人とばかりつるんでいちゃ恥ずかしい、
帰国までに‘なにか’を掴まなければ!等々。

もちろんお決まりの、‘英語の呪縛’にも苦しみました。
マクドナルドの店員に鼻で笑われたり、どんどん
上達して行く友達をうらやましく思ったり、先生の
言うことを、クラスで私だけ理解していない気がして
劣等感でいっぱいになったり。
今思い出しても、苦い苦い思い出です。

だけど今は、「来たくて来てるわけじゃないもん」と
堂々と言えるので(言わないけど)、気持ちが100倍楽です。
英語は、「上達すれば儲けもん」くらいの気持ちです。
また、外国で暮らして行く上で日本人の友人の存在は、
精神面でも生活面でも一番大切!と素直に思えます。
おかげさまで、親友と呼べる人もできました。

不思議なことに、こうやって気持ちにゆとりがあると
何かに頑張りたくなってくるのです。なんだか、
土台が固まった感じで、上にどんな重い建物を建てても、
ちょっとやそっとでは崩れない気がしています。
年齢のせいかのかな。この安定感って、もしかして、
オバさんの特権・・・?
ま、よしとしましょう。

カトリーナ被害。今怒ってもしょうがないけど。2005年09月02日 13:23

もう日本でも時間をかけて報道されていると思いますが、
大型ハリケーン・カトリーナの被害。
こちらのニュースショーでもずっと報道しています。
アジアに比べてアメリカは自然災害が少ないと思っていた
ので、こんな大惨事が起こったのがまだ信じられません。
ニュースの司会者、レポーターも、みんなそんな顔を
しています。

くり返される被災地の映像を見て「あれ?」と思ったのですが、
新聞記事を読んで納得。被災地や避難所で、やたら
黒人ばかりが映るなあと思っていたのです。そうしたら、
中流階級以上の白人は、避難勧告が出た時点で
車で街を脱出していたそうです。
そして、車もない、情報に疎い人たちが街に取り残され、
被災した・・・ということらしいのです。
小さな子供を2人も3人も抱えて途方に暮れている人たちが
たくさん映っていました。なんだか悲しい。

そして救助活動の遅れの原因の一つが、人材不足。
州兵たちの四割がイラクへ派兵されてしまっているから
なんだそうです。
ほら、ほら、ほら!戦争なんかやってるから、
こんな時困るんじゃないか!真剣に腹が立ちます。

そして洪水被害の原因の一つが、海水の水位が上がって
いたからという記事も見ました。
ほーら、ほら、ほら!こういうことになるから、
二酸化炭素の排出量をみんなで減らそうとしているのに、
ブッシュは二の次にしていたじゃないか!
本当に腹立たしいったらありません。

おまけにガソリンが高騰して、以前の二倍。
遠く離れたオハイオまで、暗い雰囲気になってきました。
いろんな事のツケが回ってきたような気がしてなりません。
大丈夫なのか?アメリカ。

転勤妻はご近所さんに感謝する2005年09月03日 13:48

私たちのように転勤族で引っ越しを重ねていると、
人との出会いというのは誰が決めているのか、と
不思議に思うことがあります。別に運命論者では
ないけれども、新しい土地に引っ越して、ご近所が
気持ちの良い人たちばかりだと、「何か」に
感謝したくなります。

今日ふとそんなふうに思ったのはなぜかというと、
夕方、家の前の通りで、私の娘を含む近所の子供たち
5、6人が群れて遊んでいる風景が、本当に楽しそう
だったからなのです。それぞれの親がさり気なく
見守りながら干渉せず、子供達を自由に遊ばせて
やれる環境が成立している・・・これは今の時代、
すごく幸運な事だと思います。欲しくても簡単に
手に入る環境ではありません。

昔はどうだったかわかりませんが、今の子供の生活は
母親どうしの関係というのが、大きな影響を及ぼします。
子供の行動における常識・非常識というのは、もちろん
家庭ごとに違いがあるのですが、その違いが大きいと
母親どうしが険悪になり、子供どうしも遊べなくなって
しまうということは往々にしてあります。

今現在の我が家のご近所さんは、ほどよく放任、
子供が家に上がり込んで遊ぶのはお互い様という感じ
なのだけれども上がってほしくない時はダメと言える、
子供が外に出ていれば親の誰かがなんとなく様子を見ている、
子供たちは時間を守る事と大人の言いつけは守るように
躾けられている、などなど。特に話し合って決めた
わけでもないし、親どうしは特にべたべたつきあっている
わけではないのに、じつに絶妙なバランスで、子供にとって
楽しい環境になっているわけです。

この環境がいつまでも続くといいのですが、なにしろ
近所の多くの人が転勤族で出入りの多い一角ですから、
いつかは変わってしまうのだという覚悟はできています。
それでも、「とにかく、ひたすら、今を楽しむ」というのが、
我々転勤妻たちの、楽しく暮らすワザです。あとは、
周りの人たちに感謝あるのみ!

アメリカ料理屋さんで観察2005年09月04日 13:52

本日、アメリカ料理のバフェ(日本で言うビュッフェを
アメリカではこう呼ぶ)に行ってきました。
アメリカ(中西部だけ?)でバフェと言えばチャイニーズ、
というくらい、あちこちに中国料理のバフェがあって、
我々日本人は大変お世話になっているのですが、
アメリカ料理のバフェに行ったのは今日が初めて。
結論から言うと、やっぱりおいしくなかったです。

9ドル(大人料金)ほどを先に支払えば、あとは
食べ放題!なのですが、いかんせん、アメリカ料理。
すべて、素材が正体を失い、どろどろとしていて、
味が甘かったりしょっぱすぎたり、どうしてこんなふうに
しちゃうの?というような調理が施されています。
チェーン店なので仕方ないのかもしれませんが、
明らかに、缶詰めをそのまま出したものや、冷凍食品を
チンしたものが多くて、味はまさに機内食。
唯一おいしいと思ったのが、目の前でじゅうじゅうと
焼かれるステーキとフライドチキンくらいか。

味のほかにもう一つ、興味深かったのは来ている客層。
普段は見かけないような際どい人たちが勢揃いでした。
なんというか、つまり、生活が際どそうな人たちで、
顔つきとか目つきがやけに鋭かったり、病気持ち風で
あったり。

アメリカの田舎(と言っていいのか)の一種独特の
スタイルをした人たちもたくさんいました。
容姿を言葉で形容すれば、髪型は80年代に流行ったような
ちりちりパーマ(前髪に特に強くかかっていたりする)で
体は巨大なんだけど短パン姿の奥さんと、同じく巨漢で
ちりちりパーマで襟足だけ長い髪型&鼻下ひげのご主人、
というカップルが多く目に付きました。
あとは、黒人が多いなあと感じました。

実はアメリカには白人と黒人の住み分けが厳然とあって、
普通、ワインを置いてあるような小洒落たレストランには
見事に白人ばかりで、ビジネスランチでもない限り、
黒人の客はいません。(中西部だけで都会はそうでもない
のかと思いきや、ニューヨークのアッパータウンでは
同じ光景でした。)白人と黒人が友人どうしで連れ立って
歩いているのも滅多に見かけません。

だけど、ファストフードとアメリカン・バフェのお店には
白人と黒人が混在しているという事を発見したのでした。
それにしても、小学校のカフェテリアではみんな一緒に
食事をしているというのに、いったいどの時点で
友達関係や住む世界が分かれていくのでしょうか。
第三者のアジア人としては興味深いところです。

メジャーリーグ。野球より食い気。2005年09月06日 12:49

9月5日、アメリカはレイバーデイで休日。
久しぶりに旅行がてら野球観戦に行ってきました。
もちろん、メジャーリーグ。昨シーズンは7回も
観に行ったのに、今年は毎週土曜日に娘の学校
(日本語補習校)があるので一度も行っておらず、
「こりゃいかん」ということで連休を利用して
あわてて行ってきました。
昨年はできるだけ日本人選手が出る試合を選んで
行っていたのですが、今年はそんな余裕もなく
とにかく車で行ける場所を選んで、ピッツバーグ
パイレーツ(ペンシルバニア州)の試合にしました。

久しぶりの球場は、やっぱり良かった!
パイレーツの球場は川沿いにあって開放的な造りに
なっているので、川風が気持ちよく、川の向こう岸
にあるダウンタウンのビル街の景色も一望できます。
あと、ほとんどの球場で行っていることなのですが、
子供向けのイベントが必ずあります。昨日は、
球場の入り口で特設の遊び場が出来ていて無料で
遊べたり、入場する子供全員にランチボックスを
プレゼントしてくれたり。親の趣味で連れて行っても
子供はこれで満足です。

それから野球観戦のお楽しみはなんと言っても
「買い食い」です。ホットドックはあまりにも有名ですが、
子供向けには綿あめ、アイスがスタンダード。
今アメリカで子供に人気のあるのが、アイスクリームを、
お米くらいの大きさの粒状にしたものをカップに
入れてスプーンですくって食べるというもの。
Dippin' Dotsと言います。(日本にも進出済みだそう。)
作り方は企業秘密らしいのですが、なんでも
超低温で固めて粒状にしているので、炎天下でも
溶けにくくてだらだら垂れることもなく、
親もうれしいアイスなのです。

本当はアメリカ全土のメジャー球場に行って、
その土地ならではの食べ物を試してみたいのですが、
それをするにはアメリカはあまりにも広い!
ちなみに今までで一番面白いと感じたのは、
シアトル・マリナーズの球場にある「ICHIRO SUSHI」
と球場で飲むスターバックスコーヒーでした。