白紙の時間2005年08月25日 11:36

今日は日中ぼんやりする時間がたくさんあって、夜になっても
気力が充実しています。
私はぼんやりする時間を作るためならがんばれるタイプで、
たとえば、「10時からはのんびり時間」と決めたら、
それまではできうる限りの集中力で家事をこなして、
10時きっかりに終わるようにします。「あれもやらなきゃ」
と思いたっても、それはまた明日。
そうやってぼーっとする時間を死守します。

私の娘はといえば、これまたのんびりタイムが大好き。
今週は夏休み最後の週で、学校もサマーキャンプも習い事も
なにもないので、本当に幸せそう。「のんびりっていいよねえ」
と毎日鼻歌まじりで過ごしています。

そんな様子を見て、「白紙の時間」ということを思いました。
今の小学生は忙しいとよく言われます。
特に海外に暮らしている子供は、現地の学校の宿題、
日本語補習校の宿題、通信教育、習い事、を毎日のように
こなしている子が多数です。アメリカのことを言えば、
外出する時はたいてい親が車で送り迎えをするので、
自分で自分の時間をコントロールできる子はあまりいません。
友達と意味もなく群れてだらだらと時間をつぶしたり、
友達と険悪になったり仲直りしたりする時間すらない印象です。

目の前に置かれた紙は「白紙」でなければ、自由な絵は描けません。
自分の子供の白紙の時間を、果たして私は確保してやれて
いるのだろうか。スケジュールを埋めつくしてしまって、
貴重な、二度と戻ってこない時間を、奪ってはいないだろうか。

「白紙」の今週は、娘がいつになく自主的に家事を手伝ったり、
自分で片付けを始めたり、面白い絵を延々と書いていたり、
そして何より上機嫌でした。なにもしなくていい時間に
なにかが生まれたりするのかもしれません。